セカンド

砂と貝殻と

小説/詩

ああなつかしい
潮の香りがする

砂はここで生まれ
貝はここで生まれた

生きている

砂は生きている
貝は生きている

青い空のもと
澄んだ海水のもと

白い砂は
純白の貝に恋をした


数十年が経った
純白な貝殻は波に砕け砂と同化した

いつものように強い日差しが降り注ぐ
透明な海の底で




何事もなかったのように
時の旋律がゆっくりと流れていく

海鳥は高く舞い
それよりはるか高く雲が流れていた




今日の新聞記事
読んでいてめずらしく涙が・・・

太平洋戦争時
パラオのペリリュー島で日本兵1万2千人が亡くなられた

そのうち不明の遺骨2千6百人の埋葬地の資料を
アメリカの方が発見されたと言うニュースだ

この時、隊長の中川大佐と参謀の村井少将は
墓標の下に葬られた

中川大佐の亡き奥様は島を訪れたとき、
同行の遺族の方々に

「多く部下が眠っているのに、自分だけ帰ることを
主人は許さない」と言って、

代わりに砂と貝殻を持ち帰ったと書いてあった
久々に感動しました

これで亡くなった二人が一緒のお墓で眠ることが出来る
そんなご家族の声も書いてありました

私たちが平和でいられるのも
尊い犠牲があったればこそ・・・

感謝の気持ちを忘れずに
頑張っていきましょう!









  • セカンド

    セカンド

    2015/02/16 09:14:29

    しみやす様

    久々に記事を読んでいて感慨深げな気持ちになりました

    そう戦後70年
    澄んだ海、濃い緑の中に昔が封印されている

    そんな感じが浮かびました

  • しみやす

    しみやす

    2015/02/16 05:50:22

    おはようございます。美しい涙が自分の頬を伝いました。
    時を経て、癒され報われる命もある・・。

    砂も貝も生きている・・。

    ありがとうです。一日のはじまり、感謝で一杯です。

  • セカンド

    セカンド

    2015/02/16 03:41:41

    奈柚様

    コタツで寝てしまい
    今起きたところです^^

    自分はいつもはホロっとしないのですけど
    珍しく胸にジ~ンと来てしまいました

    自分の今は
    このような過去の積み重ねがあればこそと思いました

    名前が出るのは構いませんよ
    こちらはマイペースでこれからも行きますから

    自分もつい勝手に名前を付けちゃいました
    申し訳ないです

    さぁ春が来るまでもうひと踏ん張り!




  • 奈柚

    奈柚

    2015/02/16 01:37:51

    ステキなお話ですね・・
    上官とはかくあるべき

    砂と貝殻
    書いてるだけで 潮の香りがしてきますよ^^

    それと 今日のブログでセカンドさんの名前を出させていただきました^^;
    もし お嫌でしたら 書き直しますので ご一報くださいね