安寿の仮初めブログ

安寿

これは、ニコットタウンに現れた安寿の仮想ブログです。

20160903後半 熊沢田代は美しい

レジャー/旅行

9月3日、午前中の後半です。

新しい見晴新道を登って、
燧ヶ岳の最高峰・柴安くらに着いたは良いものの、
この日は2日前の時と比べると、山頂は強風。

天気は良かったのですが、
山頂の風下側に廻らないと、なんだか落ち着かない感じ。

やがて尾瀬沼や御池の方から登山者が到着してきたので、
入れ替わるようにして、
私は俎ぐら経由で御池道を降りることにしましたが、
その前に…


尾瀬沼や尾瀬ヶ原では、auの電波は圏外なのですが、
燧ヶ岳山頂に登ると、どこからか電波を拾えるので、
降りる前にスマホをチェック。
すると…

あれま、新しい台風が発生して、
明日の4日には九州に上陸するようなことを言っている。

尾瀬の天気予報は、
福島県檜枝岐村が一番近いように思うのですが、
そこの天気予報を見ると、
4日の天気は、曇りのち雨。

明日の天気が曇りであれば、
明日登る予定である標高1900mを越えたアヤメ平、
明後日登る予定である標高2228mの至仏山は、
眺望が利かない可能性が高く、
ならば登ってもあまり意味がない。

これから台風がこちらに近づいて来るのであれば、
天候の回復は見込めない。
ならば、これは降りた方がいい…。
  
思ったよりも、台風一過の晴天は続かなかったのです、残念…。


燧ヶ岳の柴安くらから俎くらへと移動し、
そこから御池に向かって降りていけば、
今日は土曜日だから、続々と登山者が下から登ってくる。

御池から登るこの登山道は、
御池に大きな駐車場がありますし、
風景がよく、変化に富んだ道なので、
人気が高いのだと思います。

ただし、10年前の7月にこの道を降りた時は、
山頂から熊沢田代に向かう間の、
石がゴロゴロした急坂が残雪に覆われていました。

夏の早い時期、この場所を通過するならば、
軽アイゼンにストックを持っていると何かと便利です。
300mぐらい急な斜面が続きます。

残雪がないこの時期になると、
この場所は浮き石が多い歩きにくい急坂になります。
此処の通過は注意した方がいいと思います。

あとは熊沢田代と広沢田代の間と
広沢田代から御池の間が、
岩が露出した急坂になりますが、
この場所の岩は安定しているので、
慎重に足を置いてスリップに注意すれば、なんとかなります。

  横着して、一度こけそうになったけど…  ☆\(ーーメ)

行程のほとんどが、岩の露出した急坂であるナデッ窪登山道に比べれば、
御池登山道のそれは遙かに短いので、
この点でも比較的安全に昇り降りできる道と言えるでしょう。


そして、この登山道の一番の見どころ。
それは頂上から降りて約1時間のところにある熊沢田代という高層湿原。

山頂から降りてくれば、
眼下に広がる高層湿原の真ん中に二つの池塘があり、
その間を木道が緩やかにうねりながら続いている…

  …うつくしいです…

10年前に訪れた時、天候は曇りでしたが、
ガスに包まれた熊沢田代も神秘的でよかったです…

ガスに包まれた森の中を降りてくると、
いきなり視野が広がり、
霧の中から湿原が姿を現す…

  …このインパクト… 
  …衝撃的な出会い…
  …一目惚れ?     ☆\(ーーメ)

別世界が突然、目の前に現れたかのような感じです。

今回は晴天だったので、
山頂からも熊沢田代が確認でき、
そこを目指してぐんぐん降りていったわけですが、
以前と同じように森を抜け、
湿原へ入る、その最も高い場所から熊沢田代全体を俯瞰すれば、

  …やはり、うつくしい…

今日は晴れていますから、
熊沢田代の向こうには会津駒ヶ岳、
西方向には平ヶ岳、
振り返れば燧ヶ岳の大きな山頂が広がり、
この空間構成の美しさは、並大抵のものではありません。

  まるで箱庭の中に自分がいるかのようです。

今日の登山はすべて、
ここに来るためだったと言っても過言ではありません。

  だから、強風の山頂からさっさと降りてきたわけです。
  2日前にすでに登っているわけですし、
  同じような写真をたくさん撮っても意味がないですから。

その代わり、ここで何枚も写真を撮ります。
極端な話、10メートル進んだら一枚写真を撮っているような状態。
それほどまでに、この場所のすべてを記録しておきたい…

熊沢田代の中央にある二つの池の間には
小さなベンチがあるのですが、
ここで今日の大休憩。

  ああ~、ここにテントを張ることができたらなあ~ ☆\(ーーメ)

名残惜しくも、
「またいつか来られるさ」と思い、
熊沢田代を後にして更に高度を下げていくと、
次に広沢田代という高層高原が現れます。

ここも良い場所ですが、でも、熊沢田代ほどのインパクトはないんだなあ…

そこから先、
岩が露出した急坂を慎重に下っていけば、   
やがて国道が横を通る御池に到着。


御池の広い駐車場を通って、
バスターミナルまで出て、そこのトイレを使い…

  おお~、御池のトイレはウォシュレット付きだあ~  ☆\(ーーメ)

  登山中にウォシュレットを使うことができると、
  なんだかとても贅沢した気分になります。      ☆\(ーーメ) 

12時少し前なので、
ここでお昼休憩というか、
売店でカロリーの高いコカコーラを買い求め、
行動食として持ってきた羊羹やクッキーを食べます。

疲れた身体に、この甘ったるさがたまりません。


そうそう、沼山峠から尾瀬に入山する際、
出し忘れた登山計画書をここで提出しておこうと思って、
登山ポストを探したけれど見つからない。

売店の人に聞いたら、
なんと登山ポストが設置されてないんですと…。

入山した沼山峠でも登山ポストが設置されてなかったのじゃないかしら。
だから、登山計画書の提出に気がつかなかったのじゃないかしら。

でも、そんなことってあり得るの?

「登山計画書を提出しなさい」と、
どこの県警も繰り返しているのではないの?

ここは福島県だから、
福島県警の見解を聞いてみたいものだわ。  ☆\(ーーメ)

しつこく続く。