安寿の仮初めブログ

安寿

これは、ニコットタウンに現れた安寿の仮想ブログです。

温泉に入るのも命がけ…

レジャー/旅行

…失踪してました…

2月後半は四国の方へ…

そうです、お遍路で高知を歩いていたのです。
そのお話はまたいずれ…


そして、失踪第2弾は、
恒例の湯治場一人合宿。

東北の自炊の温泉宿に本や仕事を持ち込んで、
朝起きてまず温泉に入り、
朝御飯の支度をして、その後、読書。
お昼過ぎには散歩と夕飯の買い出しをして、ついでに外湯。
帰って来て、また読書。
夕飯を食べて、また読書。
そして寝る前に、お風呂。

こんなシンプルな生活ですが、
考えてみれば、かなりゼータクな時間を過ごしてまいりました。

  …さて…

その日は、
前日の夕方から大雪になり、
朝、起きてみると、
外は30センチ近くの積雪。

「この雪だと、露天風呂が雪中風呂になっているに違いない!」

そう考えた安寿は、よせばいいのに、
タオルを持って、朝一番の露天風呂に。

  おおお~、露天風呂の廻りの石畳が、
  こんもりとした雪原と化していて、
  その真ん中には露天風呂が
  火山の噴気孔のように湯気を立てているではないですか。

  これは是非とも入らねば…。

脱衣場でそそくさと服を脱ぎ、
タオルを持って露天風呂へと向かう…

しかし、脱衣場から湯船までの石畳は、
すべて雪に覆われているわけで、
湯船まで雪の上を何歩か、
素足で歩いて行かなくてはならない。

  うう~、雪がつ、冷たい…

そして、お約束のように…

  ツル…  痛あぁ~~!

案の定、雪にツルリと滑って、
雪の中に裸で仰向けに転がるはめに。

  うひゃあ~、つ、冷たい!

雪の下は石畳なので、
滑ったらかなり危ないのですが、
30センチもの積雪がクッションとなってくれたおかげで、
お尻をしたたか打ちつけた以外に
特にケガはなかったのですが…、

その時…  

  ドサッ…

脱衣場の庇からせり出して、
落ちそうになっていた大量の雪が、
転んだ際の衝撃のせいか、
私の身体の上に落ちてきて…

  うぎゃあああ~~!  
  死ぬぅ~~~~~!!
  凍死するぅ~~~!!!
  
これはマズい!

何はともあれ、
目の前の湯船に飛び込んで、
すぐにも身体を暖めたい!

しかし、立ち上がるとまた雪に滑って危険だから、
ここは四つん這いの姿のまま、
湯船までペタペタと這いよって、
かけ湯もせずに…

  ドボン…

  はああぁ~~
  生き返るぅ~~。
  もう死ぬかと思ったよ~~

お湯に入って、
ようやく人心地がついた後、
今の出来事を思い返してみれば…

  雪国では毎年、
  屋根からの落雪に巻き込まれて
  亡くなる人がいる…

  露天風呂で裸のまま、
  落雪に巻き込まれて死んだら、
  これはもう恥ずかしくて、
  私、死ぬに死ねない…

  誰も見ていなかったよね、今の姿…

露天風呂の周囲をきょろきょろ見渡し、

  よかった…

  こんな恥ずかしい事件は生涯秘密にしておこう。

でも、こんな異様な体験は、
どうしても誰かに話したくなる…

そして、このように
ブログに書いてしまう安寿がいるのでした。
  

湯船から出る際は、
傍らにあった桶で何度もお湯を汲み、
そのお湯で雪を溶かしながら、
脱衣場に辿り着きましたとさ。


P.S. お昼頃、露天風呂の入口の前を通りかかれば、
   「雪が積もっています。落雪・スリップに注意!」
   の札がかかっていました。

   きっと私だけでなく、
   過去に私と同じことを試みて、
   同じような体験をした人がいたんだ…

  • 安寿

    安寿

    2017/03/15 22:06:05

    >四季さん

    四季さんも、そう思います?
    「スリップ注意」の札?
    私も誰かに見られていたのではないかと、そんな気が…

    札は書き立てのものではなく、
    用意されていた感じがしたので、
    見られてはいないと思うのですが…

    でも、たとえ見られていたとしても、
    今回ばかりは無言を貫き通すしかありません。

    「誰かに見られた」なんて大騒ぎして、
    「何を見られたんですか」という話になったら、
    自分で自分の恥ずかしい所業を暴露することになりかねない。

    このまま知らぬ存ぜぬを貫き通して、
    闇に葬ってしまうしかないのです。

    あああ~、私の暗黒史にまた新たな1ページが…。

  • 安寿

    安寿

    2017/03/15 21:47:00

    >うとうとさん

    自分自身で事の一部始終を書いておきながら、
    こんなことを言うのはなんですが、

      …穴があったら入りたい…。

    こんなところに文才を発揮してしまう
    我が身の無駄な才能が恨めしい  ヘ(ーーヘ)~

  • 四季

    四季

    2017/03/14 23:32:39

    スベって転んで大分県は別府の専売特許のはずなのに(*'▽')

    「スリップに注意」の札がかけられたのは、
    安寿さんの姿をみたスタッフによるものだったりして・・・*^^*

  • うとうと

    うとうと

    2017/03/13 20:13:40

    アハハ・・・
    あははは・・・
    読んで笑って、読み進めてまた大笑い
    湯船にドボンしたら、あちち!!じゃないかとハラハラしたり
    読み終わったときは、お腹が痛かったです・・怖い思いをされたのにごめんなさい
    でも、時どきの姿がリアルに想像できてしまったのですよ
    文才が災いしたと思って、お許しくだされ
    ご無事で何よりでした^^