glycogen

猫のギプスが

日記

やっと取れた。
初診が2月5日だから、なんと4か月もかかっている。
それもこれも、手術後に暴れてせっかく入れたピンが抜け、骨がずれたせいもあるし、一部粉砕していて足りない部分があったからでもある。
人間で言う足の甲の骨4本とも折れてしまっていたせいでもある。

途中からは2週間おきに通っていたが、最初の1週目はまだいい。
2週目になるとギプスが臭くなってくる。
歩くと擦れて血が滲み、ギプスの中は血だらけなのだ。
鼻が曲がりそうなほど臭い。
もちろん嗅覚が発達した猫は臭いのもつらかっただろうが、けがした部分をなめることもできないのがつらくて仕方ないらしく、包帯をかみちぎろうとする。
もちろんこちらは阻止したい。
かみちぎってボロボロになった部分を切り取り、上からほかの包帯で保護すると、恨めしそうな猫の顔。

そんな状態だから抗生物質を飲み続けなくてはならなくて、それも大変だった。
最初のうちは缶詰に混ぜれば食べていたが、だんだん薬だけ残すようになり、それならと砕いて入れても少しすると見向きもしなくなる。
いろいろなものを試して一番効果があったのは、生肉だった。
鶏肉を猫が一口で食べられるくらいに小さくはぎ取り、そこに薬を置いて半分に折る。
肉に歯ごたえがあるので薬の歯ごたえがあまり気にならないし、何より普段まず食べられない生肉だ。
今は狩に出られないから、特別の珍味。
おかげで夕食の支度で肉を取り出すと足元でニャーニャー言うようになってしまった。

病院では
「気性の荒い猫ちゃんだから」
と、院長は入院して全身麻酔してからでないと包帯を巻きなおしてくれなかった。
結構慣れた最終日さえ、ちょっとした隙に高さのある診察台から飛び降りて脱走しようとしたそうだ。

ギプスは取れたがまだ傷はあるし、包帯も巻いている。
だが、薬はもらったので後は自宅療養でいいそう。
ずっとギプスでおおわれていた足の爪が真っ黒に変色しているのは血の汚れというより、爪がだめになっているようだ。
新しいきれいな爪が生えてくるといいのだが。
とにかく、遠くに通院しないで済むのはありがたい。