寄席に行ってきました。
このくそ暑い中、
しかし、家の中にじっとしているのも
おもしろくない。
てなわけで、上野の寄席・鈴本演芸場で
落語を見てきました。
お目当てだったのは、
蝶花楼桃花、
古今亭文菊、
林家正蔵、
五街道雲助、
柳家三三。
収穫だったのが、
春風亭一朝。
蝶花楼桃花は、芸で見せるというより、
現代的なネタで笑いをとる噺家なのかなという印象。
古今亭文菊は、いつものように自己愛自己陶酔の
オネエネタを枕にして、客の笑いを取りながらも、
噺に入れば、時々ドスの効いた声を挟んで、
テンポよく噺を進めていくのが、楽しい。
中入り前は柳亭市馬だったのだけど、
体調不良のため、林家正蔵が代演。
林家正蔵って、枕はそこそこおもしろいけど、
噺が上手いと思うことは、あまりなかった。
でも、今日は、噺もよかった。
そして、五街道雲助。
人間国宝になったばかりだけど、
たしかに、この方は、噺の緩急や
ドスの効かせ方が上手い。
しかも、根は変なおじいちゃん。
ただ、今回は形態模写ネタだったので、
ちょっと残念。
次回は、五街道雲助がトリを務める時に見にこよう。
春風亭一朝は、初めて見たけど、
なるほど春風亭一之輔の師匠だけあって、
一之輔のテンポの良さは、
この師匠から受け継いだものかと納得。
今日のトリは、柳家三三。
出し物は、浄瑠璃語り。
最近、この人がおもしろいことを知ったので、
今日は再訪。
うん、芸達者。おもしろい。
古典芸能をいろいろ見てきたけど、
最近はもっぱら寄席。
吹き出すように笑えるのは、
やっぱり落語だね。
今度は講談を見てみたいな。
安寿
2023/08/21 11:36:53
>ソルトさん
多趣味…
…と言えば聞こえはいいですが、
その実体は、落語に良く出てくる大店の若旦那みたいなもので、
汗水流して働く必要がなく、
暇を持て余しているものだから、
落語なんぞに現を抜かしているのです。
ですから、寄席に来る人間も、
その人間たちを相手にする落語家も、
根底には薄暗い虚無が横たわっているのです。
所詮は虚しい己の人生を、
虚しい笑いで一時埋め合わせているだけ。
ですから、落語には、
人間なんぞ、なんぼのもんじゃない、くだらねぇといった諦観と、
そんな虚しさを、所詮は虚しき笑いによって、
笑い飛ばしてやろうとする軽やかさがあります。
0×0=0
ゼロにゼロを掛けてもゼロですが、
虚無に虚無を掛けると、一陣の軽やかな風が立つ。
お後がよろしいようで。
安寿
2023/08/21 11:04:57
>鳩羽さん
東京の良いところの一つとして、
定席の寄席が五つもあることです。
最近では、売れっ子の落語家や講談師、
例えば、春風亭一之輔や神田伯山などがトリを務める場合は、
前売りの指定席を販売するようになってきましたが、
まだまだフラリと入れる日の方が多く、
今回のようなゼータクな出演者でも、
開場時間の12時ちょうどに寄席に入って、
前から三列目の真ん中に座れました。
気が向いた時、
ちょっとした遊び場所として利用できるのがいいです。
昼の寄席が終わった後に、
甘味処や蕎麦屋に立ち寄るのも定番になっています。
ソルト
2023/08/20 10:00:21
未知の世界のことを知ることができて楽しいです。
違いも分かり易いし、興味が湧きます。
本当に多趣味ですね。
いや、私は日記を勝手に覗いているだけで…申し訳ないです(^^;)。
鳩羽
2023/08/19 20:03:41
良いですね!落語。
軽やかな笑いって、大事にしたいです。
枕が上手で噺が下手って、噺がその落語家の呼吸や得意分野と
合ってないのかな。
アマチュアの一人芝居を見に行くことはあるのですが、
落語はまだまだ未開拓です><