安寿の仮初めブログ

安寿

これは、ニコットタウンに現れた安寿の仮想ブログです。

お遍路の記録 宇和島から松山編 その6

レジャー/旅行

2024年2月19日(月)  曇りのち雨

6:00 起床
昨日買っておいたおにぎり二つと野菜ジュースの朝食。
このぐらいがちょうどいいし、美味しい。

6:50 出発。
今日は一日雨だと思うので、現在雨は降っていないが、
雨具を着込んで出発した。

国道33号は、この遍路宿近くの信号から自動車専用道と旧道に分かれ、
遍路道は、旧道の方を1キロぐらい進み、
そこから右に入って山道を下っていく形になる。

途中に久万高原スキー場の看板を見かけたが、
標高700m程度の四国で、スキー場なんて開業できるのだろうか。
案の定、人の気配がない。

7:35  国道から分かれて遍路道に入る。
ここは三坂峠のちょうど峠部分になるので風が強い。
雨はまだ落ちていない。峠の上が標高710m。

三坂峠の山道を下る。
最初の30分は、つづら折りの急坂。
一気に200mくらい降りていく。
道は整備されているけど、
石や落ち葉が濡れているので、滑って危ない。
その後、谷に沿って下っていく道になる。

8:15  峠を下って、最初の休憩所に到着。
天気は雨にならず、なんとか持ち堪えているので、
この休憩所で雨具の上着だけを脱ぐ。
ここが標高494m。8:25 出発。

この休憩所から下は、
軽トラックならば入ってこられそうなコンクリート道になる。

8:45 畜舎があったけど家畜がいない。廃業してしまったのだろうか。
ここから人里に入り、道もアスファルトになる。

8:55 この峠道で昔、峠の下側の宿として営業していた
坂本家という民家があった。古い旅籠の造りの家。
NPOが保存活動を行っているようだ。
現在は泊まれないが、トイレを使用できるので、トイレを拝借。

風が強いので、集落の上を走っている高架線が
「うおおおお〜」と唸りをあげている。
人の気配がない寒村で、この唸り声はちょっと怖い。
ここから46番浄瑠璃寺まで4Kという標識あり。

9:20 網掛け大師という、網目状の模様が入った岩のところを通過。
ここから浄瑠璃寺まで3K。

10:10 46番札所、浄瑠璃寺に到着。
なんと日差しが差してきたので、雨具の下も脱ぐ。
身支度を整えて参拝。こじんまりとした小さなお寺。
納経所で、御朱印を書いてくれたおばさんが、
お接待としてポップコーンをくれた。10:45 出発。

1Kしか離れていないので、あっという間に

11:00 47番札所、八坂寺に到着。
パラパラと雨が落ちてきたと思ったら、嵐のよう雨になった。
仕方が無いので、白装束と輪袈裟の上に、雨具を着込んで、参拝。

11:45 屋根のある納経所で、白装束と輪袈裟をしまい、再び雨具を着込み、
トイレを済ませて出発。手袋も、毛糸の指抜き手袋から登山用手袋に変える。
雨に濡れると、指が凍えるから。

ここからは、街中を歩くことになるが、
街中だと、道がたくさんあるため、道に迷う。
遍路道を示す矢印も貼ってあったり、なかったり。
大体の方向はスマホでわかるのだけど、
雨の中だから、無駄なルートは歩きたくない。

その点、山中の方が道は限られているし、
道に迷わないように案内もたくさんあるので、
かえって道に迷わない。

13:00 48番札所、西林寺に到着。この間、ずっと雨は本降り。

屋根のあるところで、お参りの支度をしていたら、
10名程度の歩き遍路の団体さんが、導師に連れられて到着した。
あとで聞いてみたところ、逆打ちで歩いているとのこと。

導師が道案内してくれるし、
お寺の解説もしてくれるし、
お経をあげる時の拍子もとってくれるので、
とても整然とした一行なのだけど、
「やれやれ、雨の中を歩くのは、しんどいなあ~」
といった弱音なんか吐けないような引き締まった雰囲気がある。

自分のペースで歩きたい私には向かないお遍路のスタイル。

食べずに持ち歩いていたチョコレートを、
このご一行にお接待として振る舞ったら、
全員が私にお返しをしようとするので、
「皆さんからもらったら、食べきれません」とお断りして、
飴を一つだけお返しとしてもらった。13:45 出発。

当初の予定では、このまま今日のホテルに入るつもりだったけれど、
チェックインにはまだ時間が早いので、
ホテルのそばにある49番札所、浄土寺を先にお参りしてしまうことにする。

14:40 49番札所、浄土寺に到着。
やはり、雨の中のお参り。
白装束と輪袈裟を付け、その上から雨具を羽織る。

ここは、松山市内を走る伊予鉄が近くを走っているので、
時折、電車の通過する音がする。
でも、街の中にあるのに、静かな感じがするお寺。
とはいえ、雨が降っているから、人が少ないのは当然か。
お参りに訪れる人は、お遍路だけだし。

訪れたお遍路さんが、火を持っていなかったので、
灯明を点けてあげて、火のお接待。15:15 出発。

15:30 浄土寺近くのホテルに到着。1泊朝夕付で10480円。
ちょっと高いけど、ここは立派なホテルで、朝夕はバイキング。
ホテルの横に日帰り温泉施設が併設されているので、
そちらの方の客で結構賑わっている。

日帰り温泉施設は、宿泊客なら何回でも、
夜は12時まで、朝は5時から入れる。
コインランドリーも併設されている。

早速、温泉へ行こう。街中にあるのに源泉掛け流し。
サウナも露天風呂もある。
寝湯や電気湯、ミスト湯、歩いて足ツボを刺激する歩行湯などなど、
とても充実している。

道後温泉もそうだけど、
松山は、街中に源泉掛け流しの温泉があるのが不思議。
火山や渓谷など、温泉が涌いていそうなところは、近くにないのに。

17:30まで、温泉に入り、その後、コインランドリーで洗濯。
洗濯300円、乾燥100円。
コインランドリーが終わるまでの間、この記録を書く。

あああ~、しまった。
ゴアテックスでできた雨具を乾燥にかけたから、
ゴアテックスの繋ぎ目を塞ぐ防水シールが剥がれてしまった。

ゴアテックスという生地は、蒸気は通すけど水は通さないという優れもので、
雨具など、雨は防ぎたいけど、中は蒸れたくはないようなものによく使われる。
でも、このゴアテックスにも弱点があって、
ゴアテックスの縫い目は、糸で縫い合わせているから、
その縫い目から、どうしても水が染み込んでくる。
だから、この縫い目からの水を防ぐために、
ゴアテックス製品の多くは、縫い目に防水シールが貼られている。
それが、乾燥機の熱で剥がれてしまったのだ。

ゴアテックスは、洗濯はOKなのだけど、乾燥はNGだったのを忘れた。
やはり、疲れているんだなあ。

18:30 夕食のバイキングに。
とても充実しているバイキングだけど、お客が私を含めて
3名しかいない。これでやっていけるのか。
フードロスは、大丈夫なのか。
いらぬことが心配になるバイキングだった。

22:00 もう一度、温泉に入りに行く。
浮腫んだ足に、温泉は最高の良薬。

明日は、今日浄土寺を参拝したため、
参拝するお寺は二つだけだし、
ここは、もう松山の中心地近くなので、
松山城をゆっくりと見学する予定。

そして、次のお寺との中間点にある宿に泊まり、
そこは、朝夕食事なしなので、
夕食に、宇和島で食べ損ねた鯛めしを食べてみたい。

今日は温泉、明日は松山城観光に、鯛めし。
煩悩に満ち溢れていて、
これの一体どこが遍路修行だというのだ。
あああ~。

23:00就寝
本日の移動距離 19.7K

2024/02/19