だけど、とにかく起きなければ、という義務感でアラームが鳴った瞬間に覚醒していた。

つい２年前くらいまで、二度寝をしたことはほとんどない。

してしまったら、全員が遅刻するという緊張があったのかな。

二度寝どころか、どんなに疲れていても病気でなければ昼寝もできなかった。

その分、疲れると9時過ぎにはねていた。

そして目をつぶると気絶するように意識がなくなるのが常だった。

会社で眠くなったら、派遣の時は階段を上り下りしていた。

5階建てで、派遣や社員は基本的にエレベーターを使わないように言われていたから好都合だった。

今の会社は平屋だが、工場に行けば何かしらの手伝いはできるので、とりあえず事務所から出る口実を作る。

それでもどうにも眠い時は、昼休みに昼寝をする。

寝る前に、持参のコーヒーを飲む。

カフェインが効くのは15分から20分後だというので、気休めかもしれないけどその位で起きられたらいいな、と思って。

両腕を枕にして机に突っ伏すと、そこはもう暗黒の世界だ。

急転直下で眠って、次に目を開けたら絶対楽になっていると己に言い聞かせる。

念のため、休みの終わる5分前にアラームをかけておく。