地引網
町内会の行事で地引網をしに行った。
現地集合、現地解散のゆるっとな行事である。
出欠すら取らず、その場に来た町民で獲物を分ける。
旦那が役員だったので、うちのものに執拗に誘い掛けがあり、私と次男が行くことになった。
旦那が場所をきちんと聞いていなかったので、海岸の逆端まで歩き、こっちじゃなかったと戻ったので、多分この往復で5000歩くらい歩いた。
通路を歩いている分にはいいが、砂浜は足を取られて歩みが遅くなるし、集合時間を30分以上過ぎてしまった。
もう帰りたいなと思ったが、着いてみたらその前の網に獲物がかかりすぎていたため、開始が遅れていたらしい。
みんなジュースだのビールだのでグタグタになっていた。
荷物を置くとすぐ網を引き始めたので、タイムラグがないのはよかった。
地引網を引っ張る時間自体は10分かそこらなのだが、網の中の獲物を桶に入れたり、雑魚を間引いて海に戻したりする時間が結構ある。
シラスがたくさん捕れるらしいと聞いていたので、では今日はシラス丼かな、と思いつつ参加したのだが、網にかかっていたのは大量のカマス。
「ス」しか合ってないじゃん…。
それと樽いっぱいの石持など。
もちろんカマスも大好物だし、30センチ以上の粒ものぞろいなので満足である。
大きなビニール袋にカマスを10匹くらい入れて大量の氷を上からかけて、それを3袋と、石持を5杯いただいて帰った。
ものすごく大量に頂いていた人もいたのでもうちょっともらってもいいかな、と思いかけたが、今でも十分多い。
今、すごく咳が出るので、体調がそんなに良くないはずだ。
と、いやしんぼの気持ちをポイ捨て。
家に帰ると旦那も次男も倒れこむように眠ってしまったので、テーブルにゴミ袋と新聞紙を敷いた上で、ひたすら鱗を取り、えらと内臓を抜いていく。
猫がニャーニャー騒いだが、彼はテーブルに飛び乗って魚の山を見ると満足したらしく、あとは隅に寝転んで私の手先を見ていた。
さすがに1時間もすると腹が減ったらしく、えさ場に行き、先に乗せておいた魚に気づいてふにゃふにゃ興奮しながら食べていた。
半分はご近所に配り、3匹だけ今日の塩焼きに残して、あとは干物とアンチョビの下ごしらえをした。
今回初めて背開きの干物にしたが、腹開きより簡単なくらいでちょっと驚いた。
干物は塩水につけた後すぐに干すより、水気を取った後一晩冷蔵庫で熟成させたほうがおいしくなるのだそうだが、どうだろうか。
アンチョビもうまくいくといいな。